夢の向こう/20   

 かつてのマリューは、ナタルからすれば大甘だった。人情に流されて戦局での判断を何度も誤った。だが、筋を通そうとしていた。いかなる局面でも自分の信念を曲げようとしないこと。それだけは評価していた。
 が、今のマリューからは悲愴感だけしか感じなかった。
 ナタルは、自分が軍人として、マリューをとうに追い越してしまったことに気付いた。
 マリューは軍人としては最低の行動をとった。AAがアラスカから勝手に離脱したことは、後の経過を聞いてその行動は理解できる。しかし、その後オーブに身を投じ、連合と正面から戦うとは。指揮官ならば、たとえ処刑されようとも連合に戻るべきだったのだ。マリューはそうしなかったことで、AA全クルーを反逆者の立場に置いてしまったのだ。オーブで何人かは退艦したらしいが、それでも多くのクルーはそのままAAに留まった。そのつけを、今、彼等は払うことになる。
「艦長。あなた方に連合に敵対する意志がなくとも、AAは連合の脱走艦です。
 クサナギは連合の交戦国の艦艇です。逃すわけにはいきません」
『でも、ナタル!この艦には、あなたの部下だった人も、ヘリオポリスの子もいるのよ!
 それでも攻撃するの!?』
 ナタルは反射的にフレイを見上げた。 
 フレイは胸に握りこぶしを当て、肩で大きく息を吐いている。
「艦長、降伏してください。
 あなたが責任をとれば、部下の罪は軽くできるかもしれない。
 生き残るチャンスは増えます」
 ナタルとしては、マリューや以前の部下達に対する、精一杯の譲歩だった。
『でも、出来ない…』
「な、なぜ!?」
 ナタルは戸惑った。



夢の向こう/21   

『生き残るチャンスが増えるだけでは…。皆殺されるかも』
「ですが、今のままではあなたがたに万一の生存確率もないのですよ!?」
『いいえ、違うわ』
 ナタルはマリューの返答に息を呑んだ。
 マリューの目が、ある種の人々を連想させた。
 例えば宗教弾圧の最中、来世への希望を抱いて喜んで我が身を犠牲に捧げる殉職者のような。
『私達には、キラ君が、ザラ君が、カガリが、ラクスがいる。
 彼等なら、この世界を変えてくれると信じている。
 彼等がいる限り、私達は諦めない』
「そ、そんな……」
 フレイが絶望したように頭をふった。
 フレイには彼等の孤独が自分のことのように理解できた。
 彼等は孤独だった。
 アークエンジェルとクサナギは、連合から終われる身。
 そしてエターナルはザフトから終われる身。
 彼等が終結し、一つの徒党を組んだところは良かった。
 しかし、その後は?
 世界は連合とザフト、ナチュラルとコーディネイターの二色しかないのだ。
 この両方に追われる身が合わさった集団は、両方から迫害される運命になる。
 事実、彼等はザフトに自分たちを認めるよう何度も交渉を申し入れたが、パトリックはもちろん、穏健派にも相手にされなかった。だから、彼等は彼等自身でお互いを認め合い、オーブ再興、コーディネイターとナチュラルがお互いを認め合える新しい国家を樹立するという夢に縋って細々と生きていくしかなかったのだ。
 それは団結力を高める意味では有効だったかもしれないが、
いつしかその夢を守ることが彼等の生そのものになっていった。
 この夢を手放すことは、彼等にとって死よりもつらいことだったのである。
「ラミアス艦長。これ以上話しても、無駄のようです。通信、終わります」
 フレイは言われるままに通信スイッチを切った。
 ナタルは全力マラソンをした後の選手のように、シートにもたれかかった。
 艦橋内の全員が、同じ感覚を共有した。
 フレイが耐え切れずに泣きじゃくり始めた。
 誰も咎めようとはしなかった。



夢の向こう/22  

『こちらエーブル1。敵艦隊から発進したMS部隊を確認。これより攻撃に入ります』
 エーブル小隊を率いるグリーン大尉から連絡が入る。
 重苦しい沈黙が淀んでいた艦橋内に、一気に戦闘の緊張感が戻る。
 涙を流していたフレイもバーグからハンカチを渡され、涙を拭って気を取り戻した。
 オペレーターがいつまでも泣いているわけにはいかない。
 続いてベーカー小隊、さらに他艦のMS部隊からも交戦突入の報告が入る。
 艦窓からは蛍のような光点がちかちかと瞬いた。MSが撃墜され、爆発した時の閃光だ。
『いたぞ、右上方にアストレイ5!ベーカー、攻撃位置につく』
『エーブル3、アストレイロック!』
『マックス、後ろにM1、援護する…撃墜!』
『すまない、追撃を続行…撃破!!』
『気をつけろ、ヴァーチャー隊、フリーダムががいった!!』
『なんだって、畜生!』『落ち着けレッド4、援護する!』『すまない、助かった』
『ちっ、メビウスが多いぜ!うっとおしい!!』
『122、掃討する。射線を開けてくれ』『こちら、ファング1、助かる』
 たちまち無線機はパイロット達の交信で一杯になった。
 援護を求む通信、撃墜の雄たけびを上げる者、冷静に味方に注意を促す者。
 ただ、撃墜された時の絶叫と通信機が機体もろとも散華した際に生じる無線の空電は今の所一件も入っていなかった。連合MS部隊は予測どおりAA側を圧倒していた。フリーダムとジャスティスですら、フォートレスGとの戦闘に拘束されて、艦隊を襲撃するどころか仲間の援護にすら赴けない。
 常に撃墜を喜ぶ誰かの声が飛び込んできた。
 戦闘開始10分後。早くも大勢は決した。



夢の向こう/23   

 クサナギに砲撃を浴びせていたフォートレスGから報告が入る。
 この戦艦は2機のフォートレスに翻弄され、相手がTF装甲に守られているのにもかかわず、
そちらに対空砲火を集中させていた。その隙にデュエル改に潜り込まれ、主砲を含むほとんどの火器を破壊されたのだ。
 ジャスティスがまとわりつくデュエル改を排除しようと奮戦したが、別のフォートレスGに阻まれ、デュエル改を一機撃墜したに留まった。フォートレスGの火力はミーティアを装着したジャスティスと同等かそれ以上だった。
『クサナギ沈黙!轟沈は時間の問題だ!
 ダイブ中の部隊はクサナギから退避しろ!』
『了解、退避する』
 ややあって、クサナギの巨体が力尽きたように進路からずれた。
 渡り鳥の群れから耐え切れなくなった固体が死に場所を求めるように脱落していく。
 数分後。
 艦体のあちこちで内部機構の爆発によると思われる緑色の閃光を瞬かせていたクサナギは艦中央部で大爆発を起こした。
 空気の無い宇宙空間であるが、そこに居合わせた人々は確かに身を震わせる大音響を直接感じたのだ。
 続いて後部エンジン区間にも火球が出現。この爆発で、エンジン区画や居住区、輸送区画を繋ぎ合わせていたジョイント部分が
耐え切れなくなり、クサナギは各部がバラバラになりながら宇宙空間に破片を撒き散らしていく。
 そして反応炉が崩壊し、クサナギは青白い火球の中に轟沈した。
 フレイはクサナギを良く知らない。
 クサナギが沈もうともさしたる感傷は受けなかったが、アークエンジェルのことを思うと震えが止まらなかった。



夢の向こう/24  

『こちらアントン1、クサナギからの脱出ポッド多数を確認。どうしますか?』
 ソロネのMS部隊から報告が入った。
 各艦の小隊が混同しないよう、各MS小隊は名称が異なる。例えばドミニオンならば第一小隊を「エーブル」、第二小隊を「ベーカー」、ヴァーチャーなら「レッド」と「ブルー」というように。ソロネは「アントン」と「ブルーノ」、パワーは「ファング」と「フォックス」であった(フォートレス部隊は、「121」と数字コードがついている)。
 サザーランドからの返信は簡潔であった。
『ほうっておけ。戦闘が終わったら回収しろ。今は敵の排除が優先だ』
『了解…おや?ストライクがいるぞ?』
『こちら125、ストライクはこちらが抑えているが…新型か?』
『いや、赤い機体だ。予備機かもしれない。
 アントン2、アタックだ。ついてこい。アントン3,4はフォローを頼む』『了解』
『こちら123、ジャスティスは124と俺が補足中。安心してアタックしろ』
『了解…ケツは任せた』『お入んなさい(兵士達のスラングで攻撃せよの意味)』
 戦術モニターには、各機の動きが立体的光点となって表示されている。
 二機のデュエル改が赤いストライクを挟み込むように展開。
 二機が援護にかけつけようとするアストレイを牽制する。
 ジャスティスはフォートレスG2機の攻撃を回避するのがやっとだ。
『ジャスティスめ、そんなに赤いストライクが大事なのか?ろくに照準しないで撃ってきやがる』『恋人か?』『まさか』
 恐ろしいことにパイロット達の冗談は真実をついていたのだが、パイロット達は知る由もない。
 知っていたとしても、自分達が彼等の代わりに犠牲になろうとは夢にも思わないだろう。
『アントン2、アタック!』『いいぞ、その調子だ…俺も入る』
『ちっ、仕留めそこなった!大尉、頼みます』『よし…命中、命中!!』
 モニターの中で、また一つ、蛍が出現し、そして消えた。



夢の向こう/25  

 これで、戦場に残されたのは、アークエンジェルとエターナルになった。
 弾薬とエネルギー消耗が激しいフォートレスGが全機後退し、今まで艦隊護衛任務についていた2機と、指揮官機を護衛していた2機が改めて投入される。MS部隊も戦艦所属の搭載機と順序良く交替した。
 数的に圧倒的優勢とはいえ、自由、正義を擁するAA達は強敵だった。
 パイロットも機体の消耗も激しい。しかし、既に最大の補給能力を持つクサナギが轟沈している。
 艦隊の全員に、なんとなく安心したような空気が漂う。そこを艦長や熟練兵が兵の弛みを一喝し、引き締めを計った。
 ドミニオンも、エーブル・ベーカー小隊が帰還し、補給に大騒ぎになっていた。スコアを挙げた者も多く、その喜びもある。だが、最大の喜びは全機が無事に帰還したことだ。パイロットと整備員が手をとりあって、或いは合図を交わして互いの健闘を祝う。
 ドミニオンに勝利の高揚感が漂った。
 フレイは目の廻る程多い仕事に忙殺され、AAやキラのことも考える余裕はなかった。
 ある意味では仕事に逃避したといえるが、彼等が再出撃して仕事が一段落すると、悪寒に襲われて身震いしてしまう。
(キラ……)
 両肩を抱いて、キラの顔を思い浮かべる。
 苦笑したようなキラの笑顔を思い出し、涙が一粒、宙を舞った。
 
 第二次攻撃は、AA側の勝利だった。
 錬度がやや劣る第二次攻撃隊のメンバーはフリーダムとジャスティスの十字砲火に誘い込まれ、フォートレス2機を含む全MS中1/4の戦力を失って追い戻された。
 サザーランドは渋い表情を浮かべたが、すぐに元の表情に戻った。これも計算の内である。当初の計画は『波状攻撃によって自由、正義パイロットの消耗を誘う。絶え間ない攻撃で、補給の暇を与えない。同時に邪魔なアストレイの母艦であるクサナギを排除し、さらに自由の補給艦であるエターナルを叩く。そうして弱らせ、最後は袋叩きにする』ことだった。現在の時点で、既にクサナギの撃沈は達成されている。
(この状況なら、第三次攻撃で作戦終了だな)
 ほうほうの呈で逃げ帰ってきた第二次攻撃隊と入れ替わるように出撃する第三次攻撃隊の雄姿を眺めながら、サザーランドは一人思った。



夢の向こう/26   

 第三次攻撃が開始された。
 補充機を加えた第一陣のメンバーがそのまま参加。デュエル改32機、ガンシップ・フォートレス6機。
 対するAA側は、フリーダム、正義、ストライク、バスター各1。アストレイ17、メビウス7。戦力差は圧倒的だった。
 最初の目標に選ばれたのはエターナルだった。
 本来ならば、エターナルは連合の攻撃対象ではない。彼等を追う者はザフトなのだから。
 ただ、ザフトが無条件降伏し武装解除された今、彼等を始末できる者は連合しかいなかった。
 いわば「ついで」の仕事であった。
 だが、追加仕事であろうと、パイロット達は自分たちの仕事に誇りをもっていた。手を抜くことはありあえない。
 生き残ったアストレイがエターナルを守ろうと果敢に展開しようとするが、その数は僅か10機に減っていた。
 更にフォートレスGの火線に遮られ、彼等はエターナルに近づけない。当然対空砲火の援護を受けられず、
アストレイ部隊はデュエル改によって戦場の一角に追い詰められ、各個に掃討されてしまった。
 MS部隊の傘を失った戦艦は脆い。
 エターナルの悲劇は、頼りの綱であるフリーダムとジャスティスが、地球連合の予想外の強敵によって拘束されてしまったことにあった。
 今度のフォートレスGのパイロットはベテランだった。決定打は与えられないものの、フリーダムとジャスティスを上手く牽制し、
エターナルの援護に向かわせない。
 その奮闘は直ぐに報われた。
 二機のフォートレスGが艦上方と艦底方向から逆さ落としに突撃し、ミサイルとビームの雨を浴びせたのである。
 フォートレスGのビームは、一発が戦艦の主砲に匹敵する。それを二方向から、しかも至近距離から被弾しては到底耐え切れなかった。
「エターナルは悲鳴をあげているようでした」とは、この時エターナルに止めをさしたパイロットが、戦後、記者のインタビューに答えた時の抱負である。
 醜い穴が無数に穿たれたエターナル。優雅さを湛えていた構造物は瓦礫の山と化し、無数の鉄片と人体の破片が虚空に撒き散らされていた。
戦闘能力は完全に失われた。エターナルは、もはや動く鉄塊でしかなかった。
『これ以上手を下す必要はないだろう。122、離脱する』
『了解。125、離脱します』
 125号機は残り少なくなったミサイルを使いきってしまおうと、離脱前に発射。
 これがエターナルに対する止めとなった。一発がエンジンブロックに飛び込み、そして爆発。
 対処する者がいなくなった艦は、この破局を食い止める手段も、僅かに生き残った者が脱出を計る時間も与えなかった。 
 正視に耐えぬ閃光が収まったとき、既にエターナルの艦影は無かった。



夢の向こう/27  

 フレイはボンヤリと艦窓を眺めていた。
 無線機からは、盛んにパイロット達のやりとりが入ってくる。
 どれも勝利が間近であることを悟り、高揚した感じだ。
 先程のエターナル轟沈の閃光が収まると、戦場の蛍は急速に減って行った。
 撃墜する敵MSがもう残っていないからである。
 残るは、フリーダム、ジャスティス、ストライク、バスターのみ。
 アストレイ部隊も、メビウス部隊も全滅した。
 それに対し、連合側は第一次攻撃から第三次攻撃に至るまで、フォートレス2機、デュエル改8機を失ったにすぎない。
『ベーカー1、バスターを補足した。どうしますか?』
『ベーカー1よりベーカー3、俺達が援護する。ミサイルの後の砲撃に気をつけろ。お入んなさい』
『了解、ベーカー4、行くぞ』『了解』
『さすが、火力だけは凄いな』『無駄口を叩くな…どうだ!?』
『ベーカー3、外したぞ。背面をさらしている、離脱しろ!ベーカー1、入る!』『了解』
『ちっ、ちょこまかと…』『よし、脚を壊した!サイドアタック!』
『了解、入ります…命中、命中!!』
『ベーカー1よりドミニオン。バスターを撃墜!!』
 蛍が一つ、現れ、消えた。
 続いてヴァーチャー隊からもストライク撃墜の報告が入る。
(フラガ少佐…!!)
 見知った人物が去っていく辛さ。
 フラガの記憶がフレイの胸にまざまざと蘇り、そしてモノクロのように色あせて去っていく。
 フレイは手を伸ばすが、それを止めることは出来ない。それでも伸ばさずにはいられないのだ。
 そして、ついにその時は訪れた。



夢の向こう/28   

 「能天使(パワー)」搭載機は「ファング」と「フォックス」のコードを使用していた。
 パワー搭載機は、最初から新開発の対艦ビームライフルを装備していた。これで敵艦を落とす任務を与えられていたのだが、彼等の最初の仕事はフリーダムに追い回されて命をかけた追いかけっこをすることだった。フォートレスGの援護によってなんとかフリーダムを振り切ったものの、今度はメビウスとの戦闘に忙殺され、その間にクサナギとエターナルは沈んでしまった。
 なんとしても、最後の一隻は落す。
 その意気に支えられ、彼等はAAの対空砲火をものともせずダイブを仕掛けた。
 対艦攻撃は基本的に一撃離脱だ。可能ならば複数方向から同時にアタックすることが望ましい。
 そうすることによって、敵の対空火力を分散できるからだ。
 彼等にとって幸運なことに、AAにとっては不運なことに、パワー隊には充分な機数があり、AAは単艦だった。
 左後方天頂、右後方天頂からのダイブアタック。4機のデュエル改は分散して密度が薄くなった対空砲火を突破し、
次々とビームを叩きこんだ。アンチビーム爆雷も、至近距離からのビームには対して役に立たなかった。
 艦後方部に次々とビーム命中と続く爆発による火球が出現する。
 AAの受難は続いた。攻撃成功を確認した残り4機が接近。対空砲座やミサイル発射口に向けてビームキャノンを撃ちこみ、先にダイブした連中も再び上昇して取り付き砲口を向ける。そして一斉射撃。
 これでAAの運命は定まった。予備ミサイルが誘爆、さらに主砲が吹き飛ばされた際のエネルギーの逆流によって火災が発生し、全艦に広がりつつあった。艦内では自動消化装置はもちろん、応急補修隊員や手隙の乗員が必死の形相で火災を鎮火しようと試みたが、彼等の努力を嘲笑うかの如く誘爆は続いた。そこに外殻を溶かして浸透したビーム粒子が押し寄せ、自分の義務を果たそうとしていた乗組員を分子レベルに分解した。
 火災と誘爆は艦後方から艦全体に広がろうとしていた。隔壁閉鎖も間に合わない。爆発が隔壁ごと外殻をふきとばし、哀れな乗組員が宇宙空間に吸い出されていく。
 止めの一撃は、ファング2の放ったビームだった。
 艦橋基部に命中した一発が電力系統を引き裂き、艦橋からの指示が伝わらなくなる。
AAは沈黙した。
『隊長、撃沈確実です』
『よし。誘爆に巻き込まれるぞ。退避する』
 過剰とも言える攻撃を一度に叩きこまれたAAは後部と主砲跡で小規模な爆発を繰り返していたが、
デュエル改が散開退避するのを待っていたかのように爆発が艦全体に連鎖する。
 やがて艦橋部分から艦中央部を貫くように上下に火柱が吹きあがり、
そこから発生した火球にAAは艦体をへし折られるように飲み込まれた。



夢の向こう/29  

「あ、あれは!!?」
 フレイが立ち上がり、宇宙の一点を指差した。
 艦窓の向こう、崩壊するコロニーを背景に眩い閃光が走った。
 青白く膨れ上がり、その中から爆発の赤色のエネルギーが覆い尽くすように拡散、数秒間煌いたのち、元の宇宙空間に戻った。
『アークエンジェルの撃沈を確認!!』
『やった、俺達が足つきを落としたぞ!!』
 パワー隊からの報告が伝えられると、静寂が訪れ、続いて爆発した。規則にうるさいことで有名なサザーランドの鎮座する足元でも、オペレーター達が帽子を投げて喜びを全身で表現する。彼等の騒ぎを、サザーランドも珍しく満足気な顔つきで静観していた。
 どの艦でも同様の光景が繰り広げられていた。それはドミニオンですら例外ではない。
 艦橋に詰める2名を除いて。
 ナタルは帽子をとった。喜びに湧いていた艦橋要員が怪訝な顔をする。
「敵とはいえ、圧倒的優勢な我々に対し、ここまで奮闘した勇敵だ。
 喜ぶのも良いが、敵に対する最低限の礼儀を忘れてはいかん」
 気然として、そしてどこか哀しげなナタルの注意に、冷水を浴びせられた後の酔いのようにドミニオンは冷静を取り戻した。
「それに、まだ気を緩めてはいかん。最大最強の敵が残っているのだからな。あの二機を倒した時、初めて戦争は終わるのだ」
 事実、ナタルの言葉の最中にも、MS部隊からの戦闘報告が次々と入ってくる。
『サザーランドだ。各艦、デュエル部隊は撤退させろ。
 モビルアーマー同士の戦闘では、かえって味方に誤射される危険が高い』
 旗艦からの通信によって各艦が信号弾を打ち上げる。
 信号弾赤。MS部隊のみ撤収の合図だ。
 それを確認したデュエル改が一斉に踵を返す。
 AAの仇とばかりにその後を追おうとしたフリーダムの鼻先に巨大な影が舞い降り、猛烈な砲撃を浴びせて強引に進路を捻じ曲げた。ガンシップ・フォートレス。彼等はこの瞬間の為に存在した。自由と正義を倒すべく、最強のMSとして設計されたのである。
『各機、機体状況を報告』『121、異常無し!』『122、ミサイル残弾が残り少ないです』
『123、戦闘可能』『124、戦闘準備完了』『125、問題なし。いつでも行けます』『126、ジャスティスとの戦闘でエネルギー消耗大です』
『了解、122と126は補給の為に後退。121と123はフリーダム、124、125はジャスティスを相手にしろ』『了解!!』
 戦術モニターの中で、6つの光点は3グループに別れた。
 後退する122と126、フリーダムの相手をする121,123、ジャスティスを狙う124と125である。
 モニターの中で、再びビームの閃光が煌いた。



夢の向こう/30   

「うあああぁぁぁぁぁぁ!!!」
 キラは絶叫していた。
 AAを、エターナルを、クサナギを失った。ラクスも、カガリも、そしてアスランも。
 アスランはキラを庇おうとし、彼の盾となって散った。
 彼が守りたいを思った者は、全て死んだ。
 奪ったものへの呪詛。守れなかった自分自身への呪怨。
 二つの暗黒に燃えたぎるマグマがキラを突き動かした。
 ミィーティア・フリーダムを鬼神のように操縦、眼前に立ちふさがるフォートレスGに大口径ビーム砲を浴びせる。
 一発、二発、三発。
 しかし、ビームはTF装甲に弾かれ、虚しく飛沫となって飛び散った。
 フォートレスGの反撃。ミサイルポッドを展開し、マイクロミサイルを放つ。直撃すればMフリーダムでも大破する。
 だが、キラにはミサイルの動きが手に取るように分かった。放たれた24発のミサイルの全ての動き、予想進路、到達までの時間が一連の情報としてキラの脳に入力され、最小限の動きで回避出来るルートを導き出す。それにしたがって寸文の狂いなく巨大な機体を走らせる。
 ミサイルの軌跡と軌跡の隙間を通り抜けるMフリーダム。ミサイルの自爆光が白い機体を赤く染めた。
「殺してやる!!貴様ら、みんな殺してやる!!!」
 魂の底から絶叫するキラ。
 闇雲に目の前のフォートレスに食い下がる。
「!!」
 何かを感じ取る。
 背筋を走る悪寒。
 殺意という冷気が背中を這い上がる不快な感覚を覚える。
 それを感じると同時にコントロールスティックを操作し、キラは機体を垂直に上昇させた。



夢の向こう/31

 キラの直感はあたった。
 Mフリーダムが先程まで進んでいた進路を大口径ビームが焼き尽くした。
 前方の機体にばかり気を取られているうちに別機体に後方をとられたのだ。
 逃げるMフリーダム。
 追うフォートレスG。
 機体各所からビームが雨霰と撃ち出され、キラに襲い掛かる。
 Mフリーダムが分解した。撃破されたのではない。フリーダムとミーティア部分に分離したのだ。
 キラは悟った。火力でも装甲でも、フォートレスGはMフリーダムより高性能だ。
 ならば小回りの効くフリーダム形態で接近戦に持ち込み、一機ずつ撃破していくしかない。
 ミィーティアが自爆する。爆風がフリーダムにも押し寄せ、台風の中に迷い出した釣り船のごとく揺さぶられる。
 同時に、追撃するフォートレスGのセンサーも一時的に麻痺を起こした。その瞬間にフリーダムは反転し、ビームサーベルを構えて突進した。
 反応が遅れたフォートレスGの胸部にビームサーベルを深深と突き立てる。
「死ねェェェェェェ!!!」
 コクピットのパイロットニ名がとうに分子分解しているにも関わらず、キラはサーベルを突き立ててフォートレスを抉り続けた。
 それは先程のフォートレスGが仲間の棺と化した機体ごとフリーダムを撃つまで続いた。
「………」
 迫り来るビームを無表情に見返し、キラはフリーダムをフワッと浮かせる。
 主を失ったフォートレスの巨体を盾にしてビームを避ける。
 幾度かビームを避けつつ、隙をついて新たな獲物を目掛けて突撃。
 今度もビームサーベルを構えた。降り注ぐビームを紙一重で回避しつつ仇敵に接近する。
 ビームサーベルを大上段に構えて接近する。
 フォートレスG、収納されていたメインアームを展開。アームの先からビームの刀身が延びる。戦艦ですら真っ二つにする巨大ビームサーベルだ。振りかざし、フリーダムに対して振り下ろす。
 キラは紙一重でそれを見切り、フォートレスの懐に入り込んだ。こうなると巨体が枷となる。アームをサーベルで切断し、返す刀で胸部に突き立てた。TF装甲によって激しいスパークが散るが、キラは意に返さずサーベルを押し込んだ。
 時間をかけて嬲り殺しにしてやる。
 だが、キラの目論見は中途で諦めざるをえなかった。
 ジャスティスを撃墜した二機がキラをロックしたからだ。
 ならばこいつだけでも。サーベルを思いきり押し込み、コクピットを焼く。
 サーベルが機体に癒着して取り出せなくなる。
 獲物を捨て、キラはフリーダムを飛翔させた。



夢の向こう/32  

 ビームを避けてながら操縦するキラ。
 彼には、もう何もない。守るべき者も、帰る場所も。
 絶望に突き動かされてキラはフリーダムを艦隊に向けた。
 後方から激しい射撃を受けるが、偶然先程撃破したフォートレスが爆発し、二機からの射撃が途絶える。
 キラはその混乱に乗じて一気に加速した。
 遥か向こうに円錐陣形をとったAA級を含む艦隊が見えた。
 シルエットは同じなのに、キラが身を寄せたあの艦ではない。
 それがキラの憤怒を煽り、攻撃意志となって突き刺さった。
「沈めてやる…みんな、沈めてやる!!!」
 ひたすらその一念に導かれ、フリーダムは死の天使となって駆けた。
 コクピットに警報。先程引き上げたデュエル改部隊だ。
 網の目のような陣形を形成し、全機がフリーダムに砲口をあわせている。
「う、うわああぁぁぁぁあぁ!!」
 絶望、憎悪、恐怖の叫びがコクピットを満たすのと、デュエル改部隊が発砲するのが同時だった。
 集中して叩きつけられるビームを回避。人間業ではない。しかし、デュエル部隊はそれも織り込み済みだった。
 全機が一斉射撃するのではなく、一群はキラが回避行動に移ってから発砲した。
 右の翼、右腕、左膝から下が砕け、脱落した。頭部にも命中。外装が陶器のように砕けた。わずかに傾けた為にもぎとられることはなかったが、メインカメラもイーゲルシュテルンも機能しなくなった。腰に装備したレールガンももぎ取られる。
 それでもフリーダムは止まらない。残った左腕でサーベルを構え、進路に立ちふさがった哀れな二機を分断する。
 更に一機を捕らえ、体当たり。コクピットに左腕を撃ちこんでひしゃげさせると、そのデュエル改を即席の盾にした。首根っこを掴み、艦隊に向けて突き進む。
 一瞬デュエル部隊からの砲撃が止む。
 キラの目に艦隊最左翼を形成するAA級が飛び込んできた。
 表情と色彩を失った瞳が無表情に黒く塗装された艦影をする。
 フリーダムは満身創痍だった。
 キラも戦闘に次ぐ戦闘によって疲労が蓄積し、操縦があやしくなってきた。
 こいつを道連れにしてやろう。
 盾にしていたデュエル改を投げ捨てると、キラは体当たりに備えて筋肉を硬直させる。
 被弾の衝撃で誤操縦をして目標から外れては元も子もない。
 特徴的な艦影がモニターの中に見る見る大きくなる。



夢の向こう/33   

 その瞬間。
『キラ……』
「フレイ!!?」
 キラの脳裏を静かな哀切を含んだ少女の声が貫いた。
 それは通信や無線ではなく、キラの脳に直接飛び込んできたイメージだった。
「フレイ!?まさか、君が」
 フリーダムの操縦幹を慌てて引き、黒色のAA級揚陸艦…ドミニオンへの直撃コースを外す。
「フレイ?ドミニオンにいるのか!?」
 フリーダムはドミニオン上方で静止した。
 予想外の人物が予想外の場所にいた。
 キラはイメージに混乱し、ドミニオンと無線を開こうとした。

 フレイは別に艦橋で叫んだわけではなかった。
 戦術モニターの中で急速接近するフリーダムの機影に、ただ心の中で叫んだだけであった。
 キラと話をしたい。キラともう一度会いたい。だが、このままキラの手にかかるならばそれでも良い。自分がキラにしたことは、到底許せるものではないから。
 だから、誰にも聞えない声で「キラ…」と呟いたのだ。
 そしてフリーダムは静止した。
『ドミニオン、援護する!!』
「グリーン大尉!?」
 ナタルが叫ぶ。ドミニオンのデュエル改エーブル隊がフリーダムに追いついたのだ。
 先程フォートレスを葬った時の気迫が嘘のように、フリーダムがのろのろと反応した。
 ロドニー・グリーン大尉率いるエーブル隊はフリーダムを狙ったビームがドミニオンに命中することを恐れ、
一旦ドミニオンの艦底方向にもぐると、そこから突き挙げるようにダイブした。
 彼等は必死だった。
 母艦を守ろうと、乗組員を守ろうと、
そして、慣れぬ業務にとまどいながらも自分達を補佐しつづけた赤毛の少女を。
 守るべき者を背負った者達同士が激突する。
 フリーダムが唯一残された武装、左肩のビームキャノンで応戦。
 だが、その姿はどこか機械的に反応しているように見えた。
 4機のデュエル改は一筋の奔流となってフリーダムに突き刺さった。
 散開するエーブル隊の背後でフリーダムは四散した。



夢の向こう/34   

 青い空はどこまでも澄み切っていた。
 オーブの初夏にしては珍しく、上空には雲ひとつ無い。
「嫌になるわ。なんでこんなに暑いの?お肌に悪いなぁ」
 地球連合軍緊急展開軍所属、強襲揚陸艦ドミニオン艦長フレイ・アルスター少佐は汗ばんだ上着の襟をパタパタと動かした。
 制帽を脱ぎ、花束と一緒に小脇に抱えて丘を一歩一歩踏みしめる。
 闊歩する度、マリューのように肩のところまで垂らした赤毛が美しく波打った。
 ここは地球連合直轄領にして、重要拠点の一つ、オーブである。
 過去の大戦末期、連合の攻撃をうけて占領されたオーブは、その後、宇宙港を備えた大規模基地や軍事企業が集中していることを見初められ、連合の重要拠点の一つとなった。フレイが所属する緊急展開軍も、ここに地上本部を置いている。
 彼女は新型MS受領の為に帰還したのだが、可愛い部下に書類仕事を押し付けて外出してきた。

 大切な人達に再会する為に。

 丘を登りきった所に先の大戦における戦没者の墓所があった。
 ここに眠るのは、主にオーブ攻防戦で戦死した人々であるが、それだけではない。
 「彼等」の墓もあるのだった。
 フレイはある一角で歩みを止めた。
 もう何度も訪れた、懐かしさすら覚える場所。
 ここに、アークエンジェルクルーの、カガリの、ディアッカの、アスランの、ラクスの、そしてキラが眠っている。
 もちろん、墓の下には遺品も遺体もない。ただフレイの思い出だけがそこにあった。
 ヘリオポリス脱出後。
 彼等は偶然にも一同にAAに集うことがあった。
 その時のメンバーで、大戦を生き延びた者は、ナタル、カズィ、そしてフレイのみ。



夢の向こう/35   

 フレイはよく考える。
 もし、自分がドミニオンでは無く、アークエンジェルに救助されていたらどうなったのだろうかと。
 大勢には影響はないだろう。フレイからNJCの技術を手に入れずとも、連合のNJCは完成段階にあった。
 地球軍は開戦直後から捕獲したNJを研究に没頭し、既にNJCを開発していたのだ。ナタルに聞いた所によれば、フレイがもたらしたデータはNJCの小型化という点においては独創的だったものの、連合の研究を覆すほどの衝撃ではなかったという。
 つまり、いずれフォートレスは完成し、ザフトは無差別砲撃によって降伏を余儀なくされる運命にあったのだ。
 そうなれば、連合はAA一派を掃討しようとするだろう。フレイが経験した運命の繰り返し。
 違うことは、フレイが狩る側か、狩られる側にいるか。そのどちらかだ。
「ねえキラ。
 それって、こうやって一人生き残るか、それとも、貴方と一緒に死ぬかってことよね」
 眼前でキラが散ったあの後、フレイは本気で自殺を考えた。
 実際に手首を切ったこともある。
 しかし、ナタルに思いっきり張り手を喰らい、彼女はキラの元に駆け昇ること無くこうして大地を踏みしめている。
 キラがいない世界を生きることに意味があるのだろうか。
 フレイを悩ませる心の声だ。
 私はあの時、皆と一緒に死ぬべきだったのだろうか?
 心地よい海風に身を任せながら尽きぬ問いに答を模索する。



夢の向こう/36  

「わかってるわよ、キラ。自分で考えろってことでしょ?
『フレイの人生は、自分で決めるしか無いんだよ』ってこと?
 まったく、先に死んじゃった癖に偉そうなんだから」
 何はともあれ、フレイは自分の脚で歩き出した。
 ナタルの推薦によって士官学校に入校。18歳で少尉に任官し、新設された緊急展開軍にナタル共々身を投じた。そこでいくつかの動乱や武装蜂起の鎮圧に能力を発揮し、23歳にして少佐を拝命。あのドミニオンの艦長となった。
 あれから大きな戦争は起きていない。
 コーディネイターとナチュラルの亀裂は決定的とも言えるレベルだが、国力も技術力も連合の方が上だ。
 なにより軍事力が違う。それ故軍も積極的な拡大を続けようとはせず、段階的に縮小。予算も削られ、
艦艇やMSを10年20年使うのは当たり前になっている。 AA級強襲揚陸艦も、何度か全面改修を受けつつ、当分現役だ。
 新型艦艇の予定は、まだない。
「要するに、平和ってことね」
 フレイは立ち上がり、大きく深呼吸。
 潮の香りが混じった新鮮な大気を心一杯吸い込んだ。
 自分が生きていることに後悔はない。
 だが、彼女は自分を死ぬまで縛り続けるであろう棘の存在も自覚していた。
 自分がAAと行動を共にした時のことも考えてしまうのだ。
 フレイは思いを馳せる。
 キラと直接最後に話したのは、あの救命艇の時だ。あれからキラを含めてAAが掃討されるまで4ヶ月が流れた。
 その間、キラやカガリ、ラクス、サイ、彼等はどうやって過ごしたのだろうか?
 見えない不安、絶望、それとも希望?
 そして考える。キラが死ぬまでの数ヶ月。
 もし自分と彼が一緒にいられたら、その間にどのような交流が出来たのだろうか、と。



夢の向こう/37  

 以前のような関係?
 破局?
 それとも、新しい「何か」に踏み出せたのだろうか?
 自分がどんなに充実した生を送ろうとも、
キラと一緒にいたかったという思いを打ち消すことは出来なかった。
「失われた可能性に何時までも拘るのは時間とエネルギーの浪費だ。
 そのようなことにうつつを抜かすならば、前に進めば良いではないか!」
 フレイが悩んでいるのを見かねた、士官学校で新たに得た親友からの忠告だ。
 確かにその通りだ。
 思い出は、記憶に過ぎない。
 思い出は逃げ込む場所ではないのだ。
 いつまでも浸り続けて、今を逃がしてはならない。
「だから、泣きたくなったら……。
 キラにどうしても会いたくなったら、また来るね」
 フレイは立ち上がった。
 休暇は今日で終わりだ。
 明日はドミニオンを指揮し、再び宇宙に戻る。
 新たな家。新たな家族。
 変人ぞろいだが、仕事は確実にこなすドミニオンクルー達の表情を思い浮かべ、フレイは表情を引き締めた。
 その顔は、若くして艦長の責務を背負う、生気に溢れた魅力的な女性士官のそれだった。

 過ぎ去った人ではなく、今大切な人へ。
 そして、まだ見ぬ誰かの未来の為に。
 フレイは生きていく。
 丘の上を海からの風が優しく吹きぬける。
 皆の墓にフレイが備えた花が風に僅かに揺れた。

                          END


夢の向こう/作者   
「夢」は「もし自分がAAに助けられたら…」というフレイの適わぬ想いです。
これは誰しも抱く想いだと思います。また、その向こうに未来はあると思うので。
最近ガンパレードマーチにはまって、その影響ですね。
「そしてまだ見ぬ誰かの未来の為に」は一番好きな言葉です。

拙文にお付き合いくださってありがとうございます。
コミケ会場で、全く関係ないジャンルでフレイ様の表紙を見たら、是非。
ではでは…


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